※はじめに:当記事の動画は削除される可能性があります。自分の記事ではできるだけオフィシャルの動画を引用するのですが今回扱う曲では、それがちょっと難しかったためです。リンク先が削除され再生できないときは、サブスクやCDで視聴してください。
推しが燃えた。
炎上の理由だが、一言で言うと
「ひどいライブをしたから」ということになる。
で、偶然にも僕はその会場におり、主にSNS上でとやかく言われていることについて「いやちょっと待ってくれよ」という気持ちになったので、急ぎ現地レポートをまとめた。
以下の記事がそれである。
すると、騒動が飛び火してこれらの記事がバズった。
きっと報道を受けて「会場の様子を知りたい」という需要が高まっており、その中でも僕のレポは文章と愛情の量が常軌を逸していたので、希少な情報源だったのだろう。各種ネットニュースにも、記事の引用が見受けられたほどだ。(中には無断ステルス引用も)
こうして推しの悲しい騒動は、皮肉なことに僕のフォロワーを増やす結果となった。
あれほど望んでいたことが、一番悲しい形で実現した。
悪魔との契約か??
なんだこれは…。
とにかく、以前と比じゃない注目を集めたこの状況。
ありがたいけど、こうなると次の記事が悩むんだよな…
他の歌手を紹介するか、映画のレビューをするか…
うーん、どうしよう…
そうだ!山崎まさよしの良曲を布教しよう!!(狂人の目)
図らずも一連の騒動で、
「山崎まさよしって、どんなだっけ?」
「久しぶりに曲を聴いてみようかな」
という需要は高まっている気がするし、
彼にはセロリやワンモア以外にも埋もれている名曲がたくさんある。
というか、この騒動の渦中だからこそ聞いて欲しい曲というのが存在する。
特に「山崎まさよしを信じたい」という人には、尚のこと。
楽曲は制作者を写し出す鏡である。彼の楽曲に今一度耳を傾けることで、ソングライター「山崎まさよし」がどんな人であったか、きっと浮かび上がってくる。そして今この状況だからこそ、彼の楽曲たちはネットニュースなんかよりよほど雄弁に、あなたの心に何か訴えてくるはずだ。
そうすることで、あわよくば一人でも多くこの沼の住人が増えれば良い。
そして騒動が収束する頃、一人でも多くまさやんを迎え入れてくれる世界になれば良い。
うんうん、そうしよう!
たぶん宗教の勧誘ってこうやって行われるんだと思う。
そして、この記事はNOTEではなく個人ブログに掲載します。もともと僕はNOTEをブログへの導線として利用していたし、バズった割に肝心のブログへの流入は引くほど少ないからね!
一連の騒動の中で、僕のことを「優しい」とか「誠実」とか言ってくれる方もいました。
すみません。僕はこういうことをする人間です。
ブクマよろしくな!!!(満面の笑みで)
…前置きが長くなりました。さっそく本題へ行きましょう。
「常軌を逸したファンが推す、今だから聞いてほしい山崎まさよしの名曲」です。
それではどうぞ!
①ア・リ・ガ・ト
曲開始 3:00~
アルバム「IN MY HOUSE」からの一曲。
ライブで演奏されることも稀な一曲だが、本当に大好きな曲だ。
でもまず、冒頭のMCをちょっとだけ見て欲しい。
少しとぼけているようで、でも温かいMC。お客さんもクスクス笑ってしまう。
これこそいつもの彼だと思うんだけど、どうだろうか。
もう僕は何もする事がなくなってしまったよ
ア・リ・ガ・ト/山崎まさよし
もう君は他の助けもなく生きていけるんだよ
まず前提として、彼は孤高の人だと思う。
孤独というわけではなく、自然体が独りの人というか。
実際、彼の楽曲を聴くと、楽曲の中で「僕」はいつもひとりなのである。例えば「君と二人いる幸せ」を歌う曲なんてのは、あまり思いつかない。あくまで、「君がいて、僕がいる」。2ではなく、独立した1と1。
だからだろうか、「今は一緒でも、いつかは」という別れの気配を感じさせるものが非常に多いのだ。
↑の歌詞を見て欲しい。たった2行で、そのエッセンスが凝縮されている。
そしてこれも彼の一部の楽曲の特徴なのだが、大体の場合、別れは「僕」から身を引く形だ。
それは、これ以上互いに傷つかないようにという気遣いかもしれないし、
いつか必ず「その時」は来るんだよという諦観かもしれない。
いずれにせよ、そうした「僕」から感じられる気配が、楽曲に温かな切なさをもたらす。
もう春は実はすぐそこまで来てしまっているんだよ
ア・リ・ガ・ト/山崎まさよし
もう誰もイヤな思いをする事はないんだよ
いつかまたね 本当にありがとう
ア・リ・ガ・ト/山崎まさよし
朝も昼も夜も 夢中になってくれて
本当に、優しい人にしか書けない詞だと思う。
これ、MCからも分かるとおり、「トイストーリー」のようなオモチャの視点での別れを描いていると思われるのだが、今の状況で聞くとちょっとつらいな…
なんだか彼自身がいなくなってしまいそうで、不安でたまらなくなる。そう、これ覚えておいて欲しいのだが、山崎まさよしには油断するとふっと姿を消してしまいそうな、危うい気配がある。
仙人然としているからかな?でも実際に彼の役者業としての仕事は、そんな役柄が多いのである。これは勝手な想像だが、若い頃彼と付き合っていた女性は、さぞ不安だったんじゃないかと思う。ある日部屋に帰ったら忽然といなくなっているとか、ありそう。
「もう君は他の助けもなく生きていける」とか…
頼むからそんなこと言わないで欲しい。
僕らファンには、あなたがいないとダメである。
②ツバメ
初期の名盤、ステレオから。ピアノの調べが美しい一曲。
淡々と刻まれる伴奏の和音には一貫していずれかのテンションノート(=なんかオシャレな音)が含まれており、それが楽曲にどこか気だるげで退廃的な美しさを付与している。僕の中では、彼のファンにこの曲嫌いな人一人もいない説がある。
そっちには僕の声とどいてますか
ツバメ/山崎まさよし
すれ違う季節に思いをよせている
ここにも彼の曲中でよく見られる特徴があって、
それは、「離れた誰かのことを思う」という描写だ。
都会の片隅に暮らしている「僕」がいて、「ここにいない誰か」に思いを寄せるという、その描写が最後まで続くのである。つまりここでもまた「僕」は独りである。
どっかで僕の唄 聞けますか
ツバメ/山崎まさよし
風に乗せるつもりで 必死でつむいだけど
幸せずっと祈ってる この街のどこからでも
曲を通して僕は君に会う事はないけれど、
僕なりの生活の中で、ずっと思って暮らしている。
ただただ幸せを祈っている。
…遠く離れた誰かのことを思える人は、きっと優しい人だ。
そこには何の期待も見返りも無く、ただ祈りだけがある。
「愛してる」なんてフレーズは一つも出てこないけれど、これはこれでラブソングに違いない。
「誰かが誰かを思う」行為の美しさを、さりげなく示してくれる楽曲。
③僕らは静かに消えていく
またいなくなろうとするじゃん…
「僕らは静かに消えていく」って
もうタイトルからしてそうじゃん。
まさやん、マジで油断するとすぐ自分から身を引こうとする。
メタルスライムか?
それはさておき、本人曰く「春の引越し」を歌った歌。にしては只事じゃ無い別れを予感させるが、まぁ春は別れの季節でもある。PVには、今や政界の人となった山本太郎氏が出演している。
少し広くなった部屋に残ってる いくつかのエピソード
僕らは静かに消えていく/山崎まさよし
ずっとここに置いとけないから胸にしまった
この曲は、彼の詩の美しさを堪能できる曲だと思う。
↑の歌詞など、秀逸なフレーズだ。
たった2行で、大切な何かとの穏やかな決別を完璧に描写している。
また、この曲は基本的にサビ→Aメロの繰り返しだ。(大サビ前で一度Cメロが入るくらい)同じメロディの繰り返しの中で歌詞は展開し、そのリフレインの中で、かつて一緒にいた二人の面影が徐々に浮かび上がる。
たえまなく道ゆく人の波に
僕らは静かに消えていく/山崎まさよし
まだわからない幸せの意味を探してる
君を忘れてく
遅い春の憂鬱な空の下
僕らは静かに消えていく/山崎まさよし
めまぐるしく変わる街の中で
僕らは静かに消えていく
二人が共にいて、思い出を重ねたこの場所(=部屋)に、もうその二人はどちらもいなくなり、今では空っぽの部屋にただ春の風が吹き込むだけ。そんな映像が浮かぶようだ。
また、間奏ではビートルズのIn My Lifeを連想させるような鍵盤のソロが入り、これがまた楽曲にマッチして非常に良い。楽器はチェンバロだろうか。山崎まさよしの楽曲にはこうした珍しい楽器を入れる遊び心も多く、それもまた楽しみの一つである。
珠玉のメロディのリフレインと、どちらかというと華やかな演奏、そこに上記の美しい歌詞を乗せて、二人の別離を切なくも爽やかに描き出す。
毎年春に聴きたくなる名曲である。
というわけで、3曲紹介してみたが、どうだろう。
「今だからこそ聞いて欲しい」という気持ちが少し理解してもらえただろうか。
たとえば、これらの曲を作った人が身近にいたら、そいつはきっと優しいやつだと思うのである。
優しいやつが何か問題を起こしたとき、我々はおそらく「きっと何かあるんだよ」と擁護したくなるのではないか。彼のファンは今、そういう気持ちである。
彼は、自分では何も求めないくせに、他者にはいつもさりげなく温かいものを与えてくれる。
それは生きる上で必要不可欠というほど大仰なものでは決してないけれど、
それでも彼の音楽は聞く人に寄り添い、その暮らしの小さな彩りとなり、お守りとなる。
山崎まさよしは、そんな人である。
孤高で、繊細で、でも温かい人だと思う。
人の痛みがわかる人だと思う。
だから今のこの状況、
願わくば、一人でも多くの人にこの記事を読んで欲しい。
いやもう文章なんて読まなくても良いから、最初の一曲だけでも聞いて欲しい。
それだけできっと伝わるものはあるはず。
もっかい貼っておきます。
あと今回執筆のために改めて曲を聞き直して思ったが、
誰か彼がいなくならないように確保しておいた方が良い。
本当にすぐに姿を消そうとするから…(妄想)
長く活動していれば、困難や、厳しい状況もきっとある。
それは自ら招いたものなのか、逃れようのないものだったのかは分からない。
それでもあなたが今まで与えてくれたものは、意味を失わない。
時が過ぎればいつか、全部過去のことになるよ。
だからそれまで大好きなDIYして、ゆっくり心の栄養を蓄えてね。
いつまでもあなたのことを待ち続けています。
2023.10.28 追記。
↓の投稿に寄せられた、たくさんのコメントや引用を見て欲しい。
やっぱりみんな山崎まさよしのことが好きなんだね。
コメント
私は今、46歳。20歳からずっとまさやんのファンで、毎年コンサートにも足を運んでました。北海道ですが、地元以外でも、道内であれば、追いかけてコンサートにいきました。出待ちして握手してもらってサインもらったこともあります。年々北海道でのライブが少なくなったのと、仕事が忙しくていけていなかったのですが、ここ最近子育ても安定し、仕事も落ちついてきたので、YouTubeでフェスみたりして、次はコンサートに行こうと思っていた矢先の話で、びっくりしました。私はもともと、まさやんのビジュアル、歌、しゃべり全てが好きです。歌っている時はほんとに自然に涙が出てきたり、トークでは笑ったり。だから、今日はMC中心で、と言われても私は席をたたない。
まさやんと同じ空間で息を吸えてる。それだけで、十分なのです。でも、MCの内容を見させていただくと、私が今までみてきたまさやんが話する内容ではないと思いました。
人を蔑むような話だったり、、
どうしたの?って心配でした。
私の人生の大半はまさやんの歌に支えられてきたのですから。3階、4階、埋まってなかったんですね。まさやんのファンはコアであると共に年齢層も高くなってきていて、もう昔みたいに即チケット完売、、なんて当たり前だったけど、こればかりは仕方ないと思います。
それに対してまさやんも現実逃避したくなったのかな。悪い噂も聞くことありました。
滞在先のホテルの客室係をナンパする、北海道でライブしたら、そのあとは必ず風俗街にいく、これ、実際の話です。前までは熱狂的なファンが男女問わずいて、まさやんの車をおいかけてみた光景らしいです。
でも、こちとら20年以上のファン。今回のまさやんもヤンチャ遊びしてたまさやんも、全部含めて、私はまさやんが現役でいる限り、永遠にファンでいます。詳しく講演の話を教えてくれてありがとうございました。
心配だったので。
ファンはそういうまさやん含めて、みんな愛してるんです。
名古屋が無事に終わり、ホッとしています。このまま、ツアー終了まで、何事もないことを祈っています。
今回、あなたの記事がファンにとっての避難所のように思えました。
コンサートの詳しいレポートにより、正しい情報が得られたこと。
あなたやファンの人たちの、山崎さんへの想いに触れ、心が温められたこと。
とても大きな役割を果たしていたと思います。
本当に、助けられました。
いつか、山崎さんと、音楽の話をする日が来るといいですね。
ありがとうございます。
今回の騒動では時に心無い言葉も目にしましたが、そのような優しいお声も多く頂き、
とても救われてきました。文章書いてて良かったなと思いました。
今後もプラスのことしか発信しないので、気が向いたらブログやNOTEに遊びに来てください。笑
ツバメ、大好きな歌です。
僕も好きです。最高ですよね!
素敵な記事ありがとうございます。
書いてらっしゃった不安、わかります。
コロナ後はLIVEに行ってませんでしたが、今の山崎さんを見届けに、まだチケットが取れる公演をみつけて行ってくることにしました。
こんばんは。自分の目で見ること、大切ですよね。
僕も彼が歌い続ける限り、引き続き足を運ぶことになりそうです。
涙が出るくらい嬉しい記事でした。
激しくうなずきながら拝見しました。
それにしても、今の状況は、まさに「ド ミ ノ」。
ありがとうございます!!まさしくその通りですね。
僕は彼のことが好きすぎてプラスの発信しかしませんので、今後ともよろしくどうぞ。笑
こんばんは
見慣れたサムネイルにつられてご挨拶に来ました
私が悩み抜いて上げた動画たち、わざわざMCも含めた想いが伝わっているようで嬉しいです
最近話題になっている件については何も言えないけれど、まさやんを信じているし心配しています
私はこういう↓まさやんも大好き
https://youtu.be/_ZEca1AlwcQ?si=uk4qKr4leZhbYQMc
こんばんは!いつも見させて頂いてます、こんな形でご挨拶できるとは…
というか引用する前にご挨拶するべきでしたね。無礼をお許しください(汗)
僕も彼のMCは好きです。ゆるくてたまに雑だけど、あったかいんですよね。
「ピアノ」が好きです。
「ピアノ」!!最高ですよね。👍